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Rezonate Magazine のすべての記事 (エディトリアル / ニュース解説 / データレポート 等) を時系列で。
同意と収益分配で3万人が参加——LandrのFair Trade AIが初の支払いを実施へ
アーティストがAIトレーニング用楽曲提供に同意し、収益を受け取る「Fair Trade AI」プログラムが参加アーティスト3万人を突破。2024年7月の開始から2年、今月中に最初の支払いが実施される。
「AI」と「ai」――音楽業界団体が2段階のAIラベルシステムを発表、採用するかはストリーミング次第
RIAA、IFPI、グラミー賞主催団体など主要業界団体が共同で、AI生成音楽とAI補助音楽を視覚的に区別する2種類のラベルシステムを発表した。大文字の「AI」と小文字の「ai」という異なるデザインで差をつける設計だが、SpotifyやApple Musicが実際に採用するかはまだ不明だ。
「誰が作曲したかは重要か?」──世界初のAIジャズフェスがモントルーで幕を開けた
世界初のグローバルAIジャズコンテスト&ライブイベント「AI.LOVE.JAZZ」が7月9〜10日、スイス・モントルーのカジノ・バリエールで開催。60回目のモントルー・ジャズ・フェスティバルの会場で、AIが作った15曲をジャズバンドが生演奏する──という実験が始まった。
「Sunoで◯◯みたいな曲を作りたい」を日本語で叶える辞典が、500アーティストを超えた
SunoのAI作曲に必要な英語プロンプトを、日本のアーティスト名から検索できる辞典「ぷろんぷとじゅーくBOX」が500アーティスト突破。英語が壁になっていたユーザーへの実用的な回答として、静かに普及しつつある。
ChatGPTやClaudeに聞けばわかる——VobileのAI音楽検出器がMCPで主要AIに統合
Vobileが、AI生成音楽を検出する「AI Song Detector MCP Server」をリリース。ChatGPT、Claude、Gemini、GitHub Copilot、Grokから自然言語で呼び出せる仕組みで、権利保有者向けの実用ツールとして設計されている。
AIコンテストで優勝した「人間のDJ」が残した言葉──「すべては人間の手から始まった」
イタリアのテック企業Replyが主催するAI音楽コンテストで、DJ・Ciauru(本名Simone Privitera)が優勝。「AIは危険でも障壁でもない。すべては人間の手から始まった」──その言葉は、AI音楽と創造性をめぐる問いに一つの答えを示している。
AIバンドの曲を人間が演奏する──「The Bootleg Velvet Sundown」が問う、本物の意味
AIバンド「Velvet Sundown」のトリビュートバンドを人間ミュージシャンが結成。利益はリアルなアーティストへ還元──という逆説的なプロジェクトが、音楽における「本物」の問いを鋭く照らし出す。
Sunoがアトランティック・レコードとYouTubeの幹部を招聘——業界との「和解」を目指す人事戦略
Sunoがレーベル業界の大物2人を相次いで採用した。元Atlantic Records EVPのGrace Jamesと、元YouTubeで16年間音楽ライセンスを手がけたChristian Bowneだ。著作権訴訟の只中で、Sunoは「業界の言語を話せる人材」を揃えることで何を目指しているのか。
DistroKidがCVCキャピタルに買収へ——約2,000億円規模、インディアーティスト200万人を抱える流通プラットフォームの転換点
プライベートエクイティ大手のCVCキャピタル・パートナーズが、独立系音楽配信プラットフォームのDistroKidの過半数株式を取得する契約を締結。2021年時点の約1,300億円評価額から大幅に上昇し、約2,000億円規模での取引が見込まれている。
「AIはゴミだった、何も助けにならなかった」——ミック・ジャガーの言葉と、その裏側
ローリング・ストーンズの新作を前に、ジャガーはLLMにアルバムタイトルの候補を出させた。結果は「ゴミ」だったと彼は言う。しかし彼自身がそこに別の価値を見出しており、同じバンドが同じ時期にAI映像技術を採用している事実と重ね合わせると、話は単純ではなくなる。
財務報告書が語る6年間 — UMG、WMG、ソニーのAI観はどう変わったか
「遠い未来の技術」から「実存的脅威」、そして「コア戦略」へ。Music Allyが2020年以降のメジャー3社の財務報告書を横断分析し、業界のAIに対する認識の変遷を3つのフェーズに整理した。
各ストリーミングのAI音楽対応が分岐する——TIDALが7月15日、業界唯一の「完全収益停止」へ
TIDALの「完全AI生成楽曲の収益化停止」が7月15日に迫る。Deezerは検出・タグ付け・推薦除外、Spotifyはスパムとなりすましのみをターゲット、Apple Musicはメタデータの透明性確保——各プラットフォームが取る戦略の違いは、「AI音楽をどう扱うか」という問いへの答えがまだ割れていることを示している。
Claude Opus 4.7が米主要フェスのチケット基盤を突破——AIはセキュリティ研究をどう変えるか
セキュリティ研究者Ian CarrollがAnthropicのClaude Opus 4.7を使い、LollapaloozaやBonnarooなど米主要フェスのチケット販売を担うFront Gate Tickets(Live Nation傘下)の重大な脆弱性を発見した。AIがファイアウォール回避の手順を提示し、24時間以内に修正が完了。音楽産業のインフラがAIによる攻撃・防御の両面に晒され始めていることを示す事例となった。
「音楽を殺すな」――アルバニージー豪首相の「推しバンド」がAI著作権取引に反旗
ビッグテック各社がオーストラリア政府に対して5兆円超のデータセンター投資と引き換えに著作権法の緩和を求める取引を提示。アルバニージー首相の「推しバンド」を含む著名ミュージシャンたちが首相に直接訴えている。
音楽チャートに4億ドルが賭けられている──Spotifyのストリーム不正と予測市場の構造的矛盾
予測市場Kalshiで音楽チャートへの賭けが急拡大する中、Malcolm Toddの楽曲「Earrings」に50万件以上の不正ストリームが確認された。Spotifyはストリームを削除し順位を修正したが、この事件はチャートを金融商品化することが孕む構造的リスクを浮き彫りにした。
歌詞データベースがAIの土台になる日──Musixmatch初のAIハッカソン、523人が100本超のツールを生んだ
Musixmatchが開催した初のAI特化ハッカソン「Musicathon」に523人の開発者が集結し、カラオケ、作曲支援、音楽クイズなど100本以上のツールが生まれた。歌詞・メタデータAPIを核にした音楽テック開発の新しい地層が見えてきた。
SunoがデベロッパーAPIを探索開始——AI音楽生成は「アプリ」から「インフラ」になるか
SunoのCPO Jack Brody氏が7月1日、LinkedInでデベロッパー向けAPIの探索を表明した。少数の厳選パートナーと共に開発を進める「パートナー主導モデル」の布石と位置づけられており、AI音楽生成が消費者向けアプリからサードパーティプロダクトへ組み込まれる「インフラ」へと移行する可能性を示している。
3万曲追加申請、却下——ソニーのUdio訴訟拡大戦略に連邦判事が待った
ニューヨーク連邦地裁がソニーミュージックによるUdio訴訟への3万442曲追加申請を却下。訴訟は当初の333曲の範囲に留まることになった。大手3社がすでに和解・ライセンス締結に動いた中、ソニーだけが訴訟を継続するという構図が鮮明になっている。
ダンサーが音楽の作り手に——CyberAgent Legit、ElevenLabsのAI音楽生成で楽曲制作し豊洲PITで披露へ
プロダンスチームCyberAgent LegitがElevenLabsのAI音楽生成技術を使ったオリジナル楽曲を制作し、7月23日の豊洲PITワンマンライブで初披露する。ダンサーが「利用する側」から「作る側」へ移行するという監督FISHBOYの宣言には、AI音楽の本質的な問いが含まれている。
欧州インディーが「AIの希薄化を止めろ」──ストリーミング10億人到達で浮上した5か条の改革案
欧州独立系音楽団体IMPALAが、ストリーミング有料契約者10億人突破を機に「デジタル音楽市場改革5か条」を発表。AI生成コンテンツによる「希薄化」と不正への対処を柱のひとつに据えた。
AI生成コンテンツへのラベル義務付けを求める超党派法案、米上院に再提出――音楽業界も支持表明
AI Labeling Act of 2026がアメリカ上院に超党派で再提出された。AI生成の音声・映像・画像への表示義務を定め、SAG-AFTRAや作曲家団体も支持。すでに自主的にラベル付けを始めたTidalやDeezerの動きとも交差する。
JamendoがSunoを提訴——初期モデル「Bark」の919時間学習データが焦点に
音楽ライセンス会社Jamendoが、AI音楽生成サービスSunoを著作権侵害などで提訴した。Sunoの初期オープンソースモデル「Bark」が、MTG-Jamendoデータセットの約919時間分の音声を無断で学習に使用したと主張。Nvidiaを提訴してから1週間後のことで、「研究用データの商用転用」という争点が、またしても法廷に持ち込まれた。
「AI学習はフェアユース」——Googleの政策白書が音楽著作権の構図を問い直す
Googleが6月25日に公表した21ページの政策白書で「AI学習はフェアユース」と言い切り、著作権の監視対象をインプット(学習)からアウトプット(生成物)へ向けるよう提言した。RIAAや主要レーベルがAI企業を訴えているまさにその最中の政策表明は、業界の交渉戦略に真正面からぶつかる。
TIDALが全AI生成楽曲の収益化を停止——ストリーミング初の本格的な「排除」方針
TIDALは6月29日、完全にAI生成された楽曲をロイヤリティの対象外とし、7月15日からはAIバッジを表示する方針を発表した。Deezerが1日7万5000曲のAI楽曲を受け取るという数字が示す通り、プラットフォームはもはや「人力で対処できない」臨界点に達している。
AI音楽が増えるほど反発も増す——オランダの調査、78%が「人間の音楽」を要求、ラベリング支持も過去最高
オランダ音楽業界団体NVPIの最新調査(Muziekmonitor 2026)で、78%が「音楽は人間が作るべき」と回答——前年より7ポイント上昇。AI楽曲へのストリーミングでのラベリング要求も76%超と過去最高水準に達した。
「AIはアートの正反対」——マドンナが語るリスクと創作の本質
マドンナがヴォーグ・イタリアのインタビューで「アルゴリズムとAIはリスクを取ることの正反対、つまりアートを作ることの正反対だ」と語った。数字至上主義の業界への批判が底流にあるこの発言を、AI音楽の文脈でどう読むか。
ニック・ケイヴ、カイリー、Savage Gardenまで――AI学習データに豪楽曲が大量流出、APRA AMCOSが警告
The Atlanticが公開したAI学習データセット検索ツールにより、オーストラリアの著名アーティストの楽曲が無断でAIトレーニングに使われていることが判明。音楽著作権団体APRA AMCOSが強く反発している。
「怖いけど、ナッシュビルの連中は全員使ってる」——ジェフ・ブリッジスが語るAI音楽の現在地
俳優ジェフ・ブリッジスがTheo Vonのポッドキャストに出演し、SunoでAI楽曲をリアルタイム生成して見せた。「非常に怖い」と言いながらも、「ナッシュビルの連中はスタジオ代1万ドルの代わりに今やこれを使ってる」と語った。この一幕が示すのは、AI音楽がすでにコミュニティの外側へと出ていっていること、そしてそれを誰も止められていないことだ。
「コードを書く時代は終わる」——AIプロンプトでプラグインを生成する新波が音楽制作ツールを変え始めた
AmorphやPluginmaker.aiなど、テキストプロンプトからVST/AUプラグインを生成するツールが登場し始めた。MusicRadarが「AIバイブコーディングの新波」として特集。AI音楽の話が「曲を作る層」から「ツールを作る層」へと浸透しつつある。
タバコ産業から2,600億ドルを勝ち取った法律事務所が、Suno・Udio訴訟に参戦した
AI音楽生成サービスSunoとUdioに対するインディーアーティストの著作権訴訟に、Hagens Bermanが加わった。タバコ産業との戦いで約2,600億ドルの和解を勝ち取ったことで知られる大手法律事務所の参戦は、訴訟の重みを一段と引き上げる。
グラントと引き換えに「批判禁止」——SunoのSparkインキュベーターが問いかける、支援と沈黙の値段
Sunoがインディーズアーティストにグラントとメンターシップをオファーするインキュベーター「Spark」を発表した。ただし参加条件として、Sunoやその製品を「ネガティブに描写」しないことへの永続的な同意が求められる。著作権訴訟の只中でのリリースは、善意のプログラムなのか、批判の封じ込めなのか。
家族が「同意」した伝説の復活——インドEros Innovation、AIネイティブ音楽レーベル「Eros Music Worlds」を始動
インドのEros Innovationが、ボリウッド映画の文化モデルを搭載した「Eros Music Worlds」を立ち上げた。7人のAIネイティブアーティストを擁し、故モハメド・ラフィの遺族との同意ベースのパートナーシップを軸に、AIによるレガシー復活と新世代IPの創出を目指す。AIとレガシーをめぐる問いが、これまでとは違う形で浮上している。
機械から生まれ、人間が魂を吹き込んだ——NEON ONIが問うAI音楽の「本物性」
SunoのAI生成楽曲で始まり、月間リスナー8万人を集めた架空のメタルバンドが、正体発覚後に本物のミュージシャンを集めてライブバンドとして再始動。Wacken Metal Battle Japan 2026のファイナリストにまで駆け上がったNEON ONIの軌跡は、「AI音楽は本物か」という問いに対して、ひとつの答えを示した。
Wayne、Drake、Minajを育てたマネージャーがAIスタートアップに投資した理由——MNGRS.AIが問う「マネジメントの民主化」
Lil Wayne、Drake、Nicki Minajのマネジメントで知られるCortez BryantがパリのAIスタートアップMNGRS.AIに投資し、戦略顧問に就いた。独立系アーティストにエリートマネジメントの知見をスケールさせる——同プラットフォームが目指す問いは、「誰がマネージャーを持てるか」という構造そのものを変えようとしている。
NvidiaがJamendoに訴えられた——「非商用研究用」データセットでAIを学習させた疑い
音楽ライセンス会社Jamendo(Winampの親会社Winamp Groupの子会社)が、Nvidiaを米国連邦裁判所に提訴した。Nvidiaが「非商用研究目的のみ」に限定されたMTG-Jamendoデータセット——5万5,000曲超を含む——を、商用AIモデルの学習に無断使用したと主張している。著作権訴訟の戦線が、音楽生成アプリ開発企業からAIインフラ企業へと広がった格好だ。
Diploが沈黙を破る——Suno出資を否定、「悪役はテクノロジーじゃない」とSZAに反論
SZAにSunoへの出資を指摘されたDiploが、PEDESTRIAN.TVの取材で沈黙を破った。「出資者ではない」と否定しつつも、自身の500曲以上がAI学習に使われた事実は認め、「悪役はテクノロジーではない」と主張。AI音楽をめぐるシーン内部の分断が、当事者の口から直接語られた。
「スコアじゃなく証明書を」——AI音楽検出器UAIが問い直す「どう証明するか」
ロサンゼルス発スタートアップRTM Audioが、AI生成音楽の検出結果を暗号署名入りの「証明書」として発行するシステム「UAI」を公開した。信頼スコアを出すだけの既存ツールに対し、法廷にも通じる検証可能な記録を提示する——という独自の立場を打ち出している。
「これはあなたが売る権利ではない」——31団体、レーベルによるAIライセンス契約のアーティスト強制に公開書簡
欧州音楽マネージャー連盟(EMMA)を中心とする31団体が、メジャーレーベルと出版社に対して公開書簡を発表した。アーティストや作曲家がAI関連の権利契約に「デフォルト同意」させられたり、契約条件として強制されている現状に異議を唱えるもの。「これらの権利はあなたが売るものではない」という言葉が象徴する通り、AIライセンスをめぐる業界内部の亀裂が表面化した。
「使ったら払う」を音楽AIで実現できるか——帰属技術の可能性と難しさ
AI音楽の学習データに対してアーティストへロイヤルティを還元する「帰属(アトリビューション)」技術の最前線をIEEE Spectrumが特集。SureelとSoundVerseが追う「生成のたびに支払う」モデルの可能性と、専門家が指摘する技術的・制度的な課題を整理する。
53年越しの隣接権——日本がついに「レコード演奏・伝達権」を立法化、演奏家とレーベルが店内BGMの報酬を得る日
日本の国会は6月17日、改正著作権法を可決した。音楽CDや配信音源が飲食店・ホテル・ジムなどでBGMとして流れた際、演奏家とレコード製作者にも使用料が支払われる「レコード演奏・伝達権」が新設される。1961年のローマ条約が定めたこの権利、日本が整備していなかったのはOECD加盟国では米国と日本だけだった。法律が施行されれば、YOASOBIや藤井風など海外で人気を集める日本アーティストが、世界の店舗・会場でのプレイに対して初めて報酬を受け取れるようになる。
「238曲が無断学習された」——SZAがSunoとAI音楽支持者を名指し批判、ブラックミュージックへの略奪を訴える
グラミー賞受賞アーティストのSZAが、自身の楽曲238曲がAIの学習に使われていたことを公表し、AI音楽プラットフォームSunoおよびそれを支持するミュージシャンへの強い怒りをInstagramで表明した。DJのDiploがSunoに出資し、ブラック系ライターやプロデューサーの音楽を学習させようとしているとも主張。AIと人種、著作権をめぐる議論に新たな焦点を当てた。
バンドがバズった日、AIスキャマーが動き出した——Sons of Legionが直面するディープフェイク詐欺の現実
ナッシュビル発のロックバンド、Sons of Legionがバイラルヒットを機に大規模なAI詐欺の標的となった。毎日50〜60個の偽アカウントが生まれ、シンガーのディープフェイク動画でファンを騙しては金を巻き上げる。AIが音楽の「体験」そのものを汚染し始めた現場のレポート。
「日常」をAIで描く——EXILE THE SECOND新曲「SAME OLD」MV、生成AI×昭和アニメの対比が面白い
EXILE THE SECONDが6月17日にリリースした新曲「SAME OLD」のミュージックビデオに、生成AIが活用されている。現実パートに昭和レトロなアニメーション、夢の世界にAI映像——その使い分けがただのトレンド便乗ではなく、楽曲のコンセプトと噛み合っている点が興味深い。
空間が音楽を選ぶ時代——インドのAIスタートアップTringbox、商業施設向けアンビエント音楽でシードラウンド調達
ムンバイ発のAI音楽スタートアップTringboxが、約5300万円(5クロールピー)のシード資金を調達した。同社のプラットフォームは、時刻・天気・客足の雰囲気といった環境データをリアルタイムで読み取り、空間に最適なAI生成BGMを自動選択する。現在インド国内30拠点で稼働中。商業空間におけるAI音楽の「インフラ化」が静かに始まっている。
最高裁Cox判決の余震——XがNMPA訴訟棄却を申請、プラットフォーム著作権免責の論理はAI音楽に届くか
イーロン・マスク率いるX(旧Twitter)が、音楽出版社連合から提起された2億5000万ドル超の著作権訴訟の棄却を連邦裁判所に申請した。武器として使ったのは、2026年3月に米最高裁が下したCox Communications対ソニー・ミュージック判決だ。この判例が確立した「プラットフォーム中間責任」の免責基準は、SunoやUdioをめぐるAI音楽著作権訴訟にどう波及するのか。
バーチャルアーティストの工業化——ワーナー・ミュージック・チャイナが中国最大の仮想シンガー事務所と包括提携
ワーナー・ミュージック・チャイナが6月12日、中国最大のバーチャルアーティスト事務所「Dream Maker」と包括的な戦略提携を締結した。Dream Makerは3,000人以上のバーチャルシンガーを抱え、累計100億回以上の動画再生を記録する。AIが生成した「Wu Ai-Hua」のバイラル成功に続く動きで、大手レーベルが仮想アーティストを一点物ではなく産業として扱い始めていることを示している。
今日、採決へ——AIボイスクローンを連邦法で規制するNO FAKES Actとは何か
AIが生成したアーティストの声や外見の複製を連邦法で規制する「NO FAKES Act」が、2026年6月18日(現地時間)に米国上院司法委員会での採決を迎える。法案が成立すれば、声と容姿に関する知的財産権がアメリカで初めて連邦レベルで整備される。音楽業界の主要プレイヤーほぼ全員が賛同するこの法案は、AI音楽シーンにとって何を意味するのか。
「AIスロップが多すぎる」——ハイレゾ配信Qobuzが人間キュレーションを武器に45%成長した理由
フランス発のハイレゾ配信サービスQobuzが月間アクティブユーザー120万人を突破し、2025年の収益を45.7%増加させた。背景にあるのは、AIが生成した楽曲(いわゆる「AIスロップ」)を排除するという明確な姿勢と、アルゴリズムに頼らない人間編集者によるキュレーションだ。SpotifyやApple Musicが台頭するストリーミング市場で、「小さな新参者」がなぜ急成長できたのかを読み解く。
「The Puerto Rico Song」現象——Sunoで作ったAI曲が夏のアンセムになるまで
ピッツバーグ在住のビル・スティテラーが、旅行で感じたプエルトリコへの愛をSunoに打ち込んだら、46,000本以上のTikTok動画が生まれた。チャーリー・プースもルーク・コムズも踊り出したそのAI曲は、「AI音楽は本物か」という問いを超えて、文化の受容とリミックスについての会話を呼び起こしている。
Spotifyが人間編集者を前面に出す——AIの時代に「顔の見えるキュレーション」が2倍の反応を得た理由
Spotifyが看板プレイリスト「New Music Friday」に人間編集者による動画解説を導入した。昨年9月のテスト運用では、編集者主導の発見体験がセーブ・いいね数で通常比2倍以上のエンゲージメントを記録。AIが音楽生成も推薦も自動化しようとする中で、Spotifyが示したのは「誰が選んだか」という問いへの答えだ。
「声」をトレードマークに——ライオネル・リッチーがAIディープフェイク対策の新手法を採用
ライオネル・リッチーが6月11日、自らの声をトレードマークとして登録するための申請を米特許商標庁(USPTO)に4件提出した。テイラー・スウィフトに続く動きで、著作権法とは別の法的ツールでAI音声クローニングに対抗しようとする試みだ。法的ハードルは高いが、成功すれば「声をブランドとして守る」という前例になりうる。
1200万曲、91年分——The Atlanticが発見したAI音楽モデルの学習データセット
The AtlanticのライターAlex Reisnerの調査報道が、AI開発者コミュニティで共有されている巨大音楽データセット4種を発見した。最大のものは1200万曲で「聴き終わるのに91年かかる」規模。テイラー・スウィフト、ビートルズ、マイルス・デイヴィス——著名アーティストの楽曲が含まれており、GoogleやStability AIが一部の公開データセットをAIモデルの学習に利用していたことも確認されている。
Rezonate 月次データレポート ── 2026年6月 / 規模拡大下でも保たれた健全性、ローンチ60日目のスナップショット
ローンチから 60 日。先月の透明性レポート第1回から1か月、Rezonate の数字を二度目のスナップショットとして公開する。楽曲は 1,221 → 1,838(+617)、登録ユーザーは 210 → 273(+63)。規模が拡大した中でも、自分以外の誰かに聴かれた曲の比率は 92.7% → 94.3%、上位曲集中度はさらに緩和、リテンションも高水準で安定。先月「気になる」と書いた数字も、確定値で上方修正された。
15歳の手書き歌詞が、AIの声でよみがえる——故ラッパーEyedeaの遺作アルバムが問うもの
2010年に28歳で亡くなったアンダーグラウンドラッパーEyedeaの「新作」アルバムが2026年2月にリリースされた。制作したのは彼の母親。素材は彼が15歳のころに書いた手書きの歌詞ノートで、声はAIクローンで再現された。愛情から生まれた作品が、AI音楽の倫理的な問いを正面から突きつけている。
UMG・Sonyの「6万1千曲追加」をSunoが法廷で拒否——フェアユース先行判決を求め、訴訟の常套手段と正面から戦う
6月4日、SunoはUMG・Sonyによる著作権訴訟への6万1,026曲追加申請に反論する書面を提出した。Sunoは「これは大手著作権ホルダーのお決まりの手順だ」と述べ、訴訟を膨張させる前に自社のフェアユース防御を先に審理するよう求めた。Udoが業界パートナーへと転じる一方、Sunoは法廷での決着を選んだ。
「許可を先に」を貫いたAI音楽スタートアップKLAY——今夏ローンチに向け、業界全体の信頼を先行取得
今夏ローンチ予定のAI音楽プラットフォームKLAYが、業界内で静かに注目を集めている。3大メジャーレーベル(UMG・Sony・WMG)との録音権・出版権ライセンスを2025年11月に締結済み。6月には全米音楽出版社協会(NMPA)との原則合意も発表された。「許可なき学習」が常態化するAI音楽業界で、出発前に全ての許可を取る稀なプレイヤーとはどんな会社か。
ラジオでAI楽曲が流れている。リスナーは知らなかった——BBCが問う「開示なき放送」の是非
北アイルランドのローカルラジオが、AI生成の楽曲を「普通の曲」としてプレイリストに加えて放送していたことが明らかになり、SNSで激しい議論が起きた後に削除された。BBCがこの問題を報道し、改めて問われているのは「AI楽曲を放送・配信する際に開示義務はあるのか」という点だ。
「ワンコーラスだけ」がAIで勝手にフルコーラスに——大原ゆい子「無職転生III」OPが受けた新種の侵害
シンガーソングライター・大原ゆい子のスタッフ公式Xが6月10日、公式が公開したワンコーラスの音源をAIで無断フルコーラス化した動画がYouTubeなどに拡散していると警告した。本人クレジットまで入れて公開する悪質な手口で、アニメ「無職転生III」のOPテーマ「決意の唄」が被害に遭った。従来の『AIカバー』とは異なる、本人楽曲の未公開部分をAIで補完するという新しいパターンだ。
JASRACが生成AI音楽の著作権ガイドライン公表——「AI作曲・人間作詞」は管理する、「全AI生成」は管理しない
日本音楽著作権協会(JASRAC)が2026年6月11日、生成AIを利用した音楽作品の著作権管理についてのガイドラインを含む特設ページを公開した。「人間の創作的寄与があるかどうか」を基準に管理対象を線引きし、作詞か作曲の一方がAI生成であっても、もう一方に人の創作がある場合はその部分を管理する方針を明確にした。AI音楽に関わるクリエイターにとって、自分の作品がどう扱われるかを知るうえで重要な内容だ。
NMPAがUdioと「業界初」の全体ライセンス合意——KLAYとも原則合意、AI音楽の法的グレーゾーンに出口が見えてきた
全米音楽出版社協会(NMPA)が6月10日、AI音楽プラットフォームUdioと業界横断のライセンス契約を締結したと発表した。「メジャーなAI音楽会社との初の業界全体ライセンス」と銘打たれ、楽曲(出版権)と音源(隣接権)を対等に評価した初のケースとされる。あわせてKLAYとの原則合意も公表された。
ライバルは買わなかった。DeezerがAI検知ツールを全リスナーに無料開放した理由
DeezerがAI生成楽曲を検知するツールを無料公開した。SpotifyやApple Musicのプレイリストを含む20のプラットフォームに対応している。他のストリーミングサービスへの技術ライセンス販売が不発に終わった末の、リスナーへの直接解放だ。
WMGがAIアトリビューション企業Sureel AIを買収——「誰の声がAIに使われたか」を追跡する技術がメジャーの傘下へ
Warner Music Groupが、AI生成コンテンツの学習元をトレースする「AIアトリビューション」技術のスタートアップ、Sureel AIを買収すると発表した。アーティストの声・顔・スタイルがAIモデルにどう使われたかを追跡し、対価を分配する仕組みを構築してきた企業だ。3大メジャーがAIスタートアップと提携を積み重ねてきた中、買収という形で自社に取り込むのはWMGが初めてとなる。
「俺たちはただ盗まれていた」——Stick FigureのAIブートレガー事件が示す、もうひとつの傷
SoCal発レゲエバンドStick Figureの2019年曲がAIで「別の曲」に作り変えられ、Shazamで2位まで急上昇した。AI音楽の問題はトレーニングデータや著作権訴訟だけではない——ツールを使ってミュージシャンの音楽を盗む、古くて新しい詐欺の話。
YouTubeに上げた曲は、GoogleのAI学習に許諾済み——Lyria 3訴訟でGoogleが持ち出した「ToS防衛」
GoogleがAI音楽モデル「Lyria 3」をめぐる著作権訴訟で、フェアユースではなく「YouTubeの利用規約が学習を許諾している」という異例の反論を展開した。インディーアーティストがYouTubeに自らアップロードした楽曲は、同規約によってGoogleのAI学習に使用することが許諾されている——そう主張している。この論理が通れば、YouTubeに音楽を上げた事実が即ちGoogleへの学習許諾になる。
音源は端末で再生できている時点で100%は守れない——AI音楽サービスの音源保護を整理する
MusicMintによるSUNO曲の無断転載騒動で、「SUNOは音源URLが丸見えでセキュリティを放置している」という指摘が広がった。事実としてはほぼ正しい。ただ、そこから「対策すべき」「対策できるはず」と話を進める前に、音源保護がそもそも構造的に「完全」がありえない世界だという前提を共有したい。SUNO、SoundCloud、Spotify、Apple Music、そしてRezonate自身の実装を並べて、各社の選択の理由をできるだけわかりやすく整理する。
公式曲を超えたAIアンセム——W杯2026、世界中のファンが「作り手」になった
FIFAが著名ミュージシャンに依頼した公式アンセムより、ファンがAIで作ったチームソングの方がSNSで盛り上がっている。W杯2026直前、聴き手が一斉に作り手に変わる現場を追う。
判事が封印命令を取り消した——Udoの訓練データ件数、公開記録に残る可能性
UdioがSonyとの著作権訴訟で求めていた「訓練データ件数の非公開」が、連邦判事によって取り消された。先日のSunoに続く封印申請だったが、Hellerstein判事は一言で退けた。訓練データの件数が公開記録として残るかどうか、改めて通常の手続きで争われることになる。また、Udoが訓練データにYouTubeの音声を使用していたことも明らかになった。
AIが自動で差し止め通知を送る——UMGの「著作権クローラー」特許が描く未来
ユニバーサル ミュージック グループが、AIを使って著作権侵害を自律的に検出し、人間の介在なしに差し止め通知を送るシステムの特許を申請していることがわかった。AI音楽を作るのも、取り締まるのも、AIになろうとしている。
「自分の音楽」が弾かれる——SunoのAI検知システムが生む創作の逆説
Sunoは著作権訴訟でフェアユースを主張しながら、自社の検知システムではユーザーが自分で作った音楽さえも「既存の著作物に一致する」としてブロックしている。修正のめどは立っていない。
著作権を取り戻せなかった——2 Live Crew敗訴が問う、AI時代の「権利回収」の限界
6月2日、米連邦控訴裁判所が2 Live Crewの著作権終了権行使を無効と判断し、5枚のアルバムはレーベルに残ることが決まった。アーティストが自分の音楽を取り戻す権利——AI時代にその意味はかつてなく大きくなっているが、この判決はその道がいかに険しいかを示した。
「近々公開」のSuno×Warner製品とは何か——ライセンスAI音楽の最初の輪郭
6月3日のSunoの資金調達発表の中で、CEOがBloombergに語った一言が気になる。『今後数ヶ月以内に、音楽業界との提携で開発した最初の音楽モデルを公開する』。Warner Music Groupとの共同製品は、Warnerの楽曲を「参照・取り込める」SunoになるとBloombergは報じた。UMGとSonyとの訴訟が続くなかで生まれる、最初のライセンスAI音楽製品の意味を考える。
Udoも「訓練データの件数は企業秘密」——Sunoに続く非公開申請で、パターンが見えてきた
6月1日、UdioがSonyとの著作権訴訟においてAI訓練データの件数封印を申請した。Sunoが5月29日に同様の申請をしてから数日後のことだ。両社がほぼ同じ理由・同じ構成で動いたことで、これは個別の戦略ではなくAI音楽業界の「定石」になりつつあることがわかってきた。
AI和解金はミュージシャンに届かない——アメリカ音楽家連盟がUMGとWMGを提訴
アメリカ音楽家連盟(AFM)が、UMGとWMGを相手取った訴訟を起こした。両レーベルがAI音楽ジェネレーターとの著作権訴訟を和解で終結させたにもかかわらず、楽曲のレコーディングに参加したミュージシャンへの補償を拒否したというのがその理由だ。訴訟が解決されても、金が届かない人たちがいる。
GoogleがMagenta RealTime 2を公開——「生成AIで曲を作る」ではなく「AIを楽器として演奏する」という選択
Google DeepMindのMagentaチームが、ライブ演奏用の音楽AIモデル「Magenta RealTime 2(MRT2)」を公開した。200ms以下のレイテンシでMIDIや音声・テキストに即応し、MacBookで動作するオープンウェイトモデル。SunoやUdioのような「プロンプトから曲を生成する」AIとは根本的に異なるアプローチが、AI音楽のもう一つの可能性を示している。
「Say No To Suno」を飛行機で投資家に届けた日——54億ドルの資金調達発表と同日に起きた抗議
Suno CEOが登壇する投資家サミットの上空に、アーティスト権利団体が飛行機を飛ばした。バナーに書かれていたのは「SAY NO TO SUNO」と「STEALING MUSIC IS BAD KARMA」。54億ドルの資金調達が発表された同じ日に起きた、象徴的な対立の光景。
2億5300万曲の墓場——Deezerがトリアージを始めた日
ストリーミングにある2億5300万曲のうち、88%は年間1000回未満しか再生されない。そこに毎日7万5000本のAIトラックが流れ込んでいる。Deezerは4月、AIトラックのハイレゾ保存をやめた——プラットフォームが初めてカタログの「選別」に踏み込んだ、その意味を考える。
Sunoが4億ドル超を調達、評価額54億ドルへ——訴訟の渦中でも止まらない成長に投資家が賭ける
AI音楽生成サービスのSunoが、シリーズDで4億ドル超を調達した。評価額は54億ドル(約8,100億円)で、7ヶ月前の24.5億ドルから倍以上に膨らんだ。UMGとSonyとの著作権訴訟が続くなか、投資家はなぜこれほどの資金をAI音楽に投じるのか。
AIで音楽を作る次の壁は「見せること」だった——Neural Frames、4万人超のミュージシャンが使うMV生成AIがARR $5mを突破
ベルリン発のAIミュージックビデオ生成プラットフォーム「Neural Frames」が年間収益率(ARR)500万ドルを突破した。4万人超のミュージシャンが使い、すでに200万本以上のMVが生成された。音楽を作るコストがAIで下がった今、次の課題として浮かび上がる「届ける手段としてのビジュアル」——その需要が数字に表れている。
「何百万曲」は認める、でも「正確な数」は企業秘密——Sunoが学習データ件数の非公開を裁判所に求めた理由
UMGとSonyがSunoに対して起こした著作権訴訟で、Sunoが学習データの「正確な件数」を非公開にするよう連邦裁判所に申し立てた。理由は「競合他社に競争上の利益を与えるリスク」。数百万曲を使ったことは認めている。非公開にしたいのは、その正確な数字だけだ。
「持続可能な道が見つからなかった」——独立系ストリーミングNinaが閉鎖、AI時代のインディー音楽エコシステムに問う
アーティストが収益を100%保持できるインディー向け音楽配信サービス「Nina Protocol」が、5年の活動を終えて閉鎖する。コミュニティ型収益分配、Merlinとのパートナーシップ、オープンソースコード——試みたことの多くは正しかった。それでも「持続可能な道」は見つからなかった。SpotifyがますますアルゴリズムとAIに傾く今、この閉鎖は何を示しているのか。
「すべてのセッションにAIがある」——グラミー賞CEOが直面する、ルールと現実の乖離
グラミー賞を主催するRecording AcademyのCEOハービー・メイソン・ジュニアが語った。「最近参加したすべてのセッションにAIがある」——彼自身がジャネット・ジャクソンやビヨンセと組んできた伝説的プロデューサーだ。一方でグラミーのルールは「人間の創作がない作品は受賞資格なし」。この矛盾を業界のトップはどう受け止めているか。
TikTokで「テキストを歌にする」ブーム——SunoがApp Store首位に、AI音楽は「次のSnapchatフィルター」になるか
友人や家族とのLINE・DM・SMSをAI生成曲の歌詞に変換する「#texttosong」トレンドがTikTokで急拡大。Sunoは米英App Store音楽アプリ部門で一時1位を獲得し、専用機能まで急開発した。これはAI音楽が「ツール」から「遊び」に変わった瞬間かもしれない。
94%が使っているのに、若いクリエイターほどAIを避ける——Epidemic Soundの調査が示す世代間の断絶
クリエイターの94%がすでにAIを使用しているという数字の裏で、18〜24歳のZ世代クリエイターは35〜44歳より明らかにAI採用に消極的だ。「AIネイティブ世代」のほうがAIを避けるという逆説は、なぜ起きているのか。
コンテンツIDに詰められたら、AIで差し替えればいい——YouTubeの新機能が示す構造的変化
YouTubeが著作権クレームを受けたクリエイター向けに、AI生成楽曲で元の音楽をワンクリックで差し替えられる新機能を追加した。「AIが著作権問題の出口になる」という構造は、AI音楽サービス自体が著作権訴訟の被告である現状と奇妙に交差している。
「AIは奪わない、解放する」——パーキンソン病のミュージシャンがSunoとUdioで完成させたアルバム
ロンドンのアメリカーナ・シンガーソングライター、サミュエル・スミス(49歳)は2020年にパーキンソン病と診断され、ギターを演奏する能力を失っていった。そのスミスが新作アルバム『The Art of Letting Go』をSunoとUdioを使って完成させた。「AIは何も替えていない。解き放っているんだ」——その言葉の重みを考えてみたい。
UMGがアクマンの640億ドル買収提案を拒否——AI音楽の未来は誰が決めるのか
ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)が、投資家ビル・アクマン率いるパーシング・スクエアによる640億ドル(約9.4兆円)の買収提案を正式に拒否した。AI音楽の著作権問題の最前線に立つUMGの経営権がどこに留まるかは、Suno・Udio訴訟の行方や、今後のライセンス契約の方向性を大きく左右する。
YouTubeが「AI動画の自己申告」をやめた日——自動検出ラベリングが変えること
YouTubeが5月27日、AIコンテンツのラベル表示を刷新した。変化の核心は「自己申告制から自動検出制へ」の移行だ。クリエイターが申告しなくても、プラットフォーム側がAI生成を検知してラベルを貼る。AIで音楽ビデオを作っているクリエイターにとって、この変化は何を意味するのか。
AIが音楽を「聴いて」映像を作る時代——FreebeatはAI音楽制作の最後のピースになるか
SunoやUdioで曲を作っても、ミュージックビデオに仕上げるには結局手作業が残っていた。Freebeatはその問題を「音楽を分析してから映像を設計する」というアプローチで突破しようとしている。AI音楽制作ツールのエコシステムが「生成→流通→視覚化」と揃いつつある。
「私はファンクショナル音楽業界にいない」——UMGトップが引いた、AI音楽の境界線
Universal Music GroupのトップSir Lucian Graingeが、AI音楽をめぐる業界の立ち位置を一言で切り取った。「私はファンクショナル音楽業界にいない」——この宣言は何を意味するのか。ライセンス型AI音楽が加速する今、世界最大の音楽会社が描く「本物の音楽」の輪郭が見えてきた。
3万曲より3百万サンプル——SpliceがElevenLabsと組む意味
音楽制作プラットフォームのSpliceがElevenLabsとの提携を発表した(5月19日)。300万以上のライセンス済みサンプルを持つSpliceが「AIの基盤モデル」を手に入れる。Kits AI買収、UMG提携、そして今回——Spliceが静かに組み立ててきたものの輪郭が、見え始めている。
「slop」という言葉の重さ——AI音楽をめぐる罵倒・擁護・自家消費
「slop(スロップ)」という言葉がAI音楽の批判語として定着しつつある。ジャック・アントノフはAIクリエイターを罵倒し、一方でSpotifyのトップはAI音楽を「slopよりマシだ」と擁護した。自分でSunoで作った曲を自分だけで聴く——その行為はslopなのか。
ElevenLabs、Music v2を公開——部分編集・セクション構築・価格引き下げで「使える音楽生成」に踏み込む
ElevenLabsが2026年5月26日にMusic v2を公開した。インペインティング(部分再生成)、セクション単位のフルソング構築、多言語ボーカル強化が主な改善点。APIは最大50%値下げ。ライセンス済みデータのみで学習し、商用利用時のクリアランス問題を回避する設計を維持している。
560曲が6万1千曲になった——Sunoへの訴訟、ディスカバリーが明かした学習データの規模
音声指紋技術がSunoの学習データを解析した結果、UMG+Sonyが著作権侵害として申告できる楽曲数が560曲から6万1,026曲に膨れ上がった。同時期にUdioへの訴訟でも3万曲超が追加申請された。「何百万曲」という主張が、法廷で初めて具体的な数字に変わった週のことを整理する。
「ライセンス済み」が合言葉になった一週間——AI音楽は正規化の時代に入ったのか
今週、AI音楽界を動かした複数のニュースには共通する言葉があった——「ライセンス済み」。Stable Audio 3.0はライセンス済みデータで学習した。Udio Starstruckはライセンス済みの音楽だけを扱う。SpotifyのAIリミックスツールはUMGとのライセンス契約が土台にある。この収束は何を意味するのか。
Stable Audioの中心研究者がSpotifyへ——AI音楽の才能はどこへ集まっているのか
Stable Audioを生み出したStability AIのシニア研究者、Julian ParkerがSpotifyの「アーティストファーストAI」チームに移籍した。Stable Audio 3.0のリリース直後、SpotifyとUMGのAIリミックス契約締結の翌日というタイミングは偶然ではない。AI音楽研究の最前線が、独立系スタートアップから大型プラットフォームへと移行しつつあるのかもしれない。
SpotifyはAIコンテンツ生成機械になろうとしている——音楽を発見する場所が、音楽を作る場所になるとき
Spotifyが今週のインベスターデイで発表した一連のAI機能をまとめると、ひとつの方向性が見えてくる——音楽ストリーミングサービスが、AIによるコンテンツ生成プラットフォームへと変貌しつつある。AIカバー・リミックス解禁、AI音声ナレーション、AIパーソナルポッドキャスト、エージェント型デスクトップアプリ。その全体像が音楽リスナーと作り手にとって何を意味するのかを整理する。
Richie Hawtin×Endelの「Deeper Focus」が5年越しのアップデート——500万時間再生されたAI音楽の次の形
テクノのレジェンドRichie HawninとAIスタートアップEndelが2021年に共同制作した適応型サウンドスケープ「Deeper Focus」が、5年越しの新バージョン「Remastered and Reduced」として更新された。累計500万時間以上再生され、ADHDユーザーからも支持を集めてきたこの作品は、AI音楽が「一度作って終わり」ではなく「継続する創造物」になれることを示している。
UMGが48時間でAI条項つき契約を2本——TikTokとの新ライセンスが示す戦略
Universal Music Groupが5月22日、TikTokとのマルチイヤー・ライセンス更新を発表した。前日のSpotify/UMGのAIリミックス解禁合意に続く動きで、今回は「AIによる無許可音楽の除去」を条文に明記。48時間で2本のAI条項つき契約を結んだ背景には、業界ルールを先に書く側に回るというUMGの意図が透けて見える。
「自分の名前で知らない曲が上がっている」——MMFが公開したAI偽音楽対策5ステップ
UK音楽マネジメント団体MMFが、アーティストのストリーミングプロフィールにAI生成の偽曲が無断アップされる「デジタル・カッコウ」問題への対処法を5点ガイドとして公開した。3月にSpotifyが「Artist Profile Protection」を導入した直後の動きだ。「今年、ダムが決壊した」とMMO CEOは言う。
「AIから守る」側の動きが重なった一週間——No Fakes Act、Protect Musicians Act、MMFガイドが同時に出た意味
今週、AI音楽の「解禁」を告げるニュースが続いた裏で、人間アーティストを守るための動きも三つ同時に起きた。No Fakes Act改定版の再提出、Protect Working Musicians Act再提出、MMFによる「偽AI楽曲」対策ガイドの公開。同じ一週間に並んだのは偶然ではないかもしれない。
Udioが公開した「Starstruck」の詳細——ライセンス済みAI音楽で、ファンが曲を「作る」とはどういうことか
Udioが開発中の新アプリ「Starstruck」の全貌が明らかになった。Cover、Reimagine、Remix、Createの4モードで、ファンは参加アーティストの声やスタイルを使って曲を生成できる。著作権は権利者側が保持し、生成物はウォールドガーデンの外に出られない。「作り手になること」の定義が問われている。
Apple Musicへの投稿の3分の1がAI生成楽曲、でも聴かれているのは0.05%未満
Apple MusicへのアップロードのうちAI生成楽曲が3分の1を超えたが、実際の再生シェアは0.05%未満。Appleは「AIに依存しすぎた音楽は置けない」と警告を発したが、線引きと執行の仕組みはまだ不明確だ。
SpotifyとUMGが「AIカバー・リミックス」解禁へ——ライセンス型AI音楽の新しい地図
SpotifyとUniversal Music Groupが、ファンがAIでカバー・リミックスを作れるツールの開発に向け包括的ライセンス契約を締結。「同意・クレジット・補償」を掲げるこの動きは、SunoやUdioとは異なるアプローチでAI音楽の新しい枠組みを提示する。
Rezonate 月次データレポート ── 2026年5月 / クローズドβからオープンβへ、30日間のスナップショット
4月14日のクローズドβ開始から、5月1日のオープンβ移行を経て、ちょうど30日。Rezonate の数字を、運営者自身が公開して検証する。透明性レポート第1回。投稿者138人、公開楽曲1,221曲、92.7%の曲が誰かに聴かれている。クリエイターに知っておいてほしいことから書く。
AI音楽という新しい文化
AI音楽は、技術ではなく文化として観察すべき現象になりつつある。聴き手が次々に作り手になり始めた今、コミュニティの内側で生まれている熱狂を外側に届けるためにこの媒体を立ち上げる、その理由と立場について。
【SAMPLE】今週のAI音楽ピック(仮)— レイアウト確認用サンプル記事
※これはレイアウト確認用のサンプル記事です。登場する楽曲・アーティスト・スコア等はすべて架空のもので、実在の楽曲・人物とは一切関係ありません。
【SAMPLE】架空クリエイター「Echo Sparrow」に聞く創作プロセス — レイアウト確認用サンプル記事
※これはレイアウト確認用のサンプル記事です。登場する人物・プロジェクト・発言はすべて架空のもので、実在の人物・団体とは一切関係ありません。