AI音楽生成プラットフォームのSunoが、2026年9月3日から楽曲のダウンロードに上限を設けると発表した。

新しいダウンロード上限

公式ブログによると、上限はプランごとに以下の通り。

  • Free:生涯で最大7回(リセットなし)
  • Pro(月$8):月20回
  • Premier(月$24):月60回

ただし、Premierに含まれるプロ向け制作スイート「Suno Studio」経由のダウンロードには上限がない。上限を超えた場合は追加購入が可能。ストリーミングと共有は引き続き無制限。

なぜ今、この変更なのか

Sunoは「悪意ある利用者による大量エクスポートを困難にするため」と説明している。

背景にあるのは、Warner Music Groupとの著作権侵害訴訟の和解だ。Varietyが報じたところによると、今回の措置はその和解条件に端を発しているとされる。ライバルのUdioはUniversal Music Groupとの和解でダウンロード機能を完全に停止しており、Sunoの「上限設定」はそれより穏やかな対応といえる。

ただしSunoは現在も、UMGとSony Musicから別途著作権侵害で訴えられており、今年7月にはドイツの裁判所が米独両国の著作権法に違反しているとの判断を下した。和解が解決の手がかりになるのか、複数の訴訟を抱えたまま圧力が続くのかは不透明だ。

新モデルも予告

今回の発表には、レーベルとの協働で開発した新世代モデルのリリース予告も含まれている。「これまでで最高のモデル」と自称し、生成速度・音質・操作性の向上を謳っている。新モデルの公開時には既存モデルが廃止されるが、ライブラリ内の楽曲は引き続き再生・共有できる。

作り手への影響

月に数十曲を制作してアーカイブしているヘビーユーザーにとっては制約になりうる。一方で、作るだけ作ってダウンロードしないケースや、ストリーミング・共有が主目的のケースには実質的な影響は少ない。

より根本的には、今回の変更はAI音楽プラットフォームが法的圧力によってどのように変容していくかを示している。制作は自由、しかし「手元に持つ」ことにはコストと制限が生まれる——これはサービスの在り方をめぐる問いでもある。


ソース: An update to our downloads policy and Terms of Service – Suno